歯科における酸蝕症

歯科における酸蝕症とは口腔内に酸性の蒸気・が液体入ることにより歯が溶ける疾患で、従来、仕事で強酸を扱う人に起こる疾患として認知されていました。

その他、摂食障害などで疾患で胃酸が口腔内に入ることにより起こることもあります。

最近では食生活で習慣的に酸性の飲料・タブレットなどを摂取する機会が増えた人が多くなり、それらによる酸蝕症が増えています。大型のペットボトルの飲料が販売されるようになり炭酸飲料を水代わりに飲む人、健康に良いと思い酢を毎日飲む人、疲労回復に良いとクエン酸のタブレットをなめる人、などが注意が必要です。アルコール飲料も酸性で、ソムリエが多くのワインを口に含んで吐き出すテイスティングをすることによって、酸蝕が起こることも知られています。

人間の唾液には本来溶けた歯を修復する働きがあります。この能力は個人差がありますが、多くの方は偶に炭酸飲料を飲んだり、週に1にどのトレーニングの後にクエン酸をとるぐらいは問題はありません。

高齢になったり、全身疾患の治療のための持続的な投薬の副作用で唾液の分泌量が減った場合などには注意が必要です。日常的な対策としては飲酒などの時に水を頻繁に飲み歯に酸性の成分が停滞しないようにすることです。

歯は表面は耐酸性の高いエナメル質ですが、中は象牙質で耐酸性が低いので、摩耗などにより象牙質が露出してしまった場所は歯科医院でレジンなどで覆ってもらうのも、酸蝕の予防になります。