最近の歯科事情

コンビニより多いと揶揄されている歯科業界ですが、実は最近では大きな法人の診療所では勤務医の人材不足が深刻化しています。歯科医師の国家試験の合格率の低下により若い歯科医師の絶対数が減少していることが一番の原因です。

一般の方には信じられないかもしれませんが、歯科医師国家試験には実技試験がありません。ペーパー試験で尚且つ、合格率の低い試験に合格させるためには、各大学の教育も座学が多くなるの当然の流れです。そのため、多くの大学では卒業した時点では実際の治療技術はなく、その分一人前の歯科医になるまでの期間も長くなっていることも一因です。

昔は難関大学だったため歯科医の子が少なかった国立大学の歯学部でさえ入試の易化により、実家が開業医の学生が増え、勤務せず実家に帰ってしまうことも、影響しています。

この様な状況を鑑みると、以前ほど魅力のない職業と考えられている歯科医師ですが、一時に比べ勤務医の給与も上がっているので、今の中高校生で実家が歯科に関係ない人でも、歯科医の道を志すのも案外良いのかもと思います。